過去に豊胸手術を受けたことがあるんですが、乳がん検診で気をつけておかないといけないことってありますか?
将来、乳がんにならないか心配なんですが、早期発見、早期治療すれば問題ありませんか?
乳がんの早期発見、早期治療は意味がありません。
いくら乳がん検診をしても患者さんの数が減る訳ではなく、どんなに手術しても、放射線をかけても、抗がん剤をしても、患者さんの数がどんどん増えれば死亡率はもちろん増していきます。
まず、がんにならない為には、どうしたら良いのか? それは「予防医学」です。
感染症の予防であったり、タバコを辞めたり、食生活を見直すなど「予防医学」をおこなうことが重要です。そうすることで、がんになる人達は、今や欧米では半減しています。
まずは予防医学をおこなってください。
乳がん手術を受けると、どれぐらいの入院期間が必要なのでしょうか。
乳がん手術における入院は1泊で可能です。
乳がん手術で1週間も入院というのは欧米では非常識です。通常では1泊入院です。
日本ではお産ですら1週間も入院しますが、以前、キャサリン妃が3番目のお子さんを産んだときには、わずか5時間後には赤ちゃんを抱いて、ハイヒールを履いて階段を降りてきました。それが医学の進歩なのです。
乳がんの手術は1泊の入院で可能です。
乳がん手術を受けた場合、胸に大きな傷が残ってしまうのでしょうか?
乳がん手術は慌てて大きな傷を残したりせずに、きちんととって、きれいに治しましょう。
私、南雲吉則はかつて、乳がん手術を日本で一番やっている、がんの専門病院に所属していました。
来る日も来る日も乳がんの手術をしていると、胸を全摘されて毎日泣いている女性達を沢山見てきました。
そこで私は、自分の上司に「小さな傷から乳腺を全部とって、そしてきれいに再建する同時再建を、この専門病院でもやりませんか?」と提案した時に、その上司はこう言いました「南雲君、乳がんの治療の目的は根治だろ。美容整形なんかしている場合じゃない!」と。
その時、私は「これは違うな。女性達はがんもちゃんと治してほしいけれども、でも胸に傷をつけてほしくはない。きれいに再建してほしい。」と思うはずだと。
当時、再建手術はまだ保険が効かなかったので、私は日本の乳房インプラント研究会やまたは乳房再建の学会を設立して、そして5年間も事務局をして、そして厚生労働省の外郭団体の委員もして、この再建手術に保険が効くようにしました。
今や「保険適用で小さな傷から乳腺を全部とって、同時に再建できる。」というそういう時代になったのです。
もしあなたが「乳がんです」と言われても慌てないでください。
乳がんは命の助かる病気です。その後の長い人生があるのです。
ですから慌てて大きな傷をつけたりせずにきちんととってきれいに治しましょう。それが同時再建です。
ぜひセカンドオピニオンを受けにいらっしゃってください。
乳がん治療・乳房再建をナグモクリニック総院長の南雲吉則医師が解説
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